投資用の物件は「自分が住むわけではない」といった気持ちが働いてしまい、内見をしないまま購入してしまう人もいます。
しかし、内見をきちんと行って自分自身の目で厳しい判断を下さなければ、結果的に失敗をしてしまう可能性が高いものです。
不動産投資の経験が浅ければ、「仲介業者に質問するのは気が引ける」と感じてしまう人もいるかもしれません。
ただ、どのような経緯であれ物件の購入を契約してしまえば、自分で責任を負わなければならない点を忘れないでおきましょう。
資産価値の高い物件を手に入れることこそ、不動産投資で成功する重要なポイントです。
今回は、投資用物件を内見するときにチェックすべき5つのポイントについて紹介していきます。
内見を行う重要性
投資用物件で内見を行う重要性は、「資産価値のある物件を選ぶ」ことにあります。
自分が住みたくない物件は、他の人も住みたくはないものです。
入居者を集める際にミスマッチが起こることを防ぐためにも、事前に内見を行いましょう。
投資用物件を購入する本来の目的は、長期的に安定した収入を得ることにあります。
建物の耐用年数や品質、築年数などは数字や文字情報だけではわからない部分も多いものです。
仲介業者の説明を鵜呑みにしてしまわないためにも、自分の目で物件をしっかりと見定めてみましょう。
ターゲットを意識すべき理由
優良な物件だと判断をしても、ターゲット層がきちんとマッチしているかを確認しておく必要があります。
一口に物件といっても、ファミリー向け・単身者向け・カップル向け・富裕層向けなどによって、求められるニーズは異なるものです。
ファミリー向けであれば子育てに合った環境であるかが重視されますし、単身者向けであれば設備よりも家賃設定などが重視されます。
ターゲットとする顧客層がどういった属性の人たちなのかを意識して内見を行うことが大切です。
また、世代によって求められるデザインも異なってきます。
5年後や10年後も見据えて、流行に左右されにくいデザインの物件を選んでおくことも重要な点です。
内見時にチェックすべき項目
物件の内見ではポイントを絞って、確認作業を進めていく必要があります。
内見時に意識してチェックすべき5つの項目を見ていきましょう。
外観や周辺環境
物件の外観は、資産価値を判断する際にもっともわかりやすい部分です。
入居希望者の立場からすれば、建物の写真を見て判断する要素も多いと言えます。
内見を行う際にはデザイン面をチェックすると同時に、建物の耐久性も確認しておきましょう。
ペンキが剥げていたり、壁にヒビが入っていたりすると見た目が良くないばかりではなく、耐久性にも不安があるものです。
コンクリートがむき出しの物件では室内に湿気が充満しやすく、壁面に亀裂が生じてしまうため、断熱や防水といった観点から見て避けたほうが無難でもあります。室内の状態に問題がなくても、外観に問題がある場合には将来的なリスクを抱えてしまう恐れがあるでしょう。
また、周辺の騒音や臭いなど目に見えない部分にも気を配っておくことが大切です。
きちんと清掃がなされているかといった点も、細かくチェックしておきましょう。
共用部分の設備
物件の共用部分でチェックしておきたい点としては、セキュリティ面があげられます。
安全性をウリに入居者を募る際には、オートロックやモニターの付いたインターホンは必要です。
駐車場や駐輪場、ゴミの集積場所や宅配ボックスについても確認しておきましょう。
日常的によく使用する部分は、住民のモラルを測るうえでも大事なチェックポイントとなります。
室内の設備
室内設備では、エアコンの有無やインターネット回線の使用状況、水回りの清潔さや使いやすさなどをチェックしましょう。
給湯器などがある場合には耐用年数も確認して、設備交換のサイクルを意識しておく必要があります。
また、照明の具合やガスの種類といった点もあわせて確認しておくことが大切です。
入居者の立場に立って、細かくチェックしていきましょう。
管理組合などの運営面
物件の資産価値は、設備面だけで決まるものではありません。
長期的に物件の価値を下げないポイントとして、マンションの場合であれば管理組合の運営状況も調べておくことが大切です。
清掃やメンテナンスなどのサイクルをチェックすれば、きちんと機能した管理組合なのかをある程度は把握できます。
管理組合の人に話が聞ける場合には、できるだけ時間を作って質問をしてみましょう。
リフォームや修繕の有無
内見時には物件の間取りや内装についても、よく確認しておく必要があります。
和室から洋室への変更といったリフォームを行う際には、6帖1室で10万円程度の費用がかかるものです。
また、雨漏りやシロアリ対策といった修繕が必要な場合には、さらに多くの費用が発生してしまいます。
購入後のメンテナンスや修繕、リフォームのことも考えて物件の価値を見定めてみましょう。
入居者の視点を持つことが大事
良い投資用物件を購入できたとしても、入居者がいなければ収益をあげることができません。
「どのような人が住んでくれそうか?」といった入居者の視点を忘れずに、物件の状態を細かくチェックしていきましょう。
自分が住んでも心地良い住環境だと思えるくらいの物件を得ることが、不動産投資においては重要です。
購入する際には内見をきちんと行って、適した物件であるのかをよく見極めてください。