健美家株式会社が2019年3月13日に発表した「投資マンション利回りランキング:東京23区編」によれば、東京23区全体の区分マンションの平均利回りには改善傾向が見られます。
今回は、23区の投資用区分マンションの利回りについて、詳しく見ていきましょう。
14の区で利回りが改善
健美家が運営している情報サイトに、2018年に新規登録された区分マンションを対象としたランキングによれば、東京23区全体の平均利回りは5.89%となっています。
これは、前年比で0.05%の上昇であり改善傾向が見られます。
内訳としては利回りの改善が14区、低下が8区、横ばいが1区となっている状態です。
一位は葛飾区
利回りが最も高かったのは「葛飾区」で、7.57%となっています。
これは、前年比で0.26%のプラスです。葛飾区は23区のなかでも家賃相場が低い地域であり、都心までのアクセスもそれほど時間がかかるわけではありません。
一般的に家賃相場が低い地域はアクセスが不便な場合が多いものの、23区内という好立地であるという点が入居希望者のニーズを掘り起こしていると言えます。
二位は足立区
葛飾区に次いで利回りが高かったのは、「足立区」の7.27%です。
前年比で0.03%のマイナスとなっているものの、都内23区のなかでは依然として高い水準となっています。
足立区も葛飾区と同様に、23区内では家賃相場の低いエリアです。
新宿などの都心へのアクセスが30分程度であるため、入居希望者の関心を呼び込んでいると言えます。
商業地区が広く、区内には住宅密集地が多く存在します。
足立区は他の地域と比べると入居率が高いため、結果的に利回りを押し上げる要因となっているのです。
ニーズを意識することが大切
利回りの高い地域が都心ではなく、23区の北東部となっていることに驚いてしまう人もいるかもしれません。
ちなみに利回りの低下が目立っているのは、千代田区・中央区・港区・江東区などがあげられます。
最近では賃料が高い都心部よりも、都心から少し離れた住みやすい地域に人気が集まる傾向が見られるのです。
投資用区分マンションの投資を行う際には、入居者のニーズを踏まえたうえで考えていく必要があります。
ただ、日本全体が少子高齢化によって人口減少が進んでいるなかにあって、東京23区は人口が増加している数少ない地域でもあるのです。
利回りの高い葛飾区や足立区を中心に、良い物件を探していくのが不動産投資で成功する1つのポイントでもあります。