優待というと、株主優待を思い浮かべる人も多いものです。
実は、J-REITにも株主優待に似た「投資優待」があります。
不動産投資法人ならではの投資優待サービスを受けられるため、どの銘柄に投資を行うかの1つの判断材料になります。
分配金や譲渡益だけでなく、優待もまた投資による利益であることを意識しておくことが大切です。
今回は、J-REITのなかでも投資優待のある3つの銘柄を紹介していきます。
保有・運営施設の優待
J-REITは、不動産投資法人への投資です。
そのため、投資優待の多くは、不動産投資法人が保有したり経営したりする施設に関するものになります。
たとえば、リゾート施設を保有する法人であれば、施設利用料の割引を行うことが多いのです。
ホテルなどの宿泊施設を経営する投資法人なら、宿泊費が割引される場合があります。
意外な優待もある
その一方で、保有施設とは関係のない投資優待があるJ-REITもあります。
なかには、投資主となっている企業で利用できる金券がもらえるといった優待もあるのです。
必ずしも、保有施設と優待の内容が関連しているとは限らないため、投資優待そのものについて調べてみるのも面白いと言えます。
銘柄によって条件が異なる
投資優待を受けられる条件は、J-REITの銘柄によって違います。
1口以上を保有する投資主全員が優待の対象になっているものもあれば、10口以上を保有しなければ優待を受けられない場合もあるのです。
優待は魅力的でも、条件が厳しいという場合もあるので、そこも含めてチェックをしておくことが大切です。
おすすめの3つの銘柄
投資優待は銘柄によって、内容も異なります。
ここでは、特におすすめである3つの銘柄の投資優待を見ていきましょう。
大和ハウスリート投資法人
大和ハウスリート投資法人の投資優待は、各決算期に1口以上を保有している投資主が対象となります。
優待の内容は、大和リゾート株式会社が展開する全国27カ所のダイワロイヤルホテルで利用可能な優待券1枚が配布されるというものです。
この優待券は有効期間内であれば、何度でも利用可能です。
割引ではなく、宿泊プランに応じて一定額で宿泊できるサービスになります。
宿泊先の施設や利用する時期によっては、有利にホテルを利用できる可能性があります。
日本ヘルスケア投資法人
日本ヘルスケア投資法人の投資優待は、1口以上を保有している投資主が対象となります。
優待内容は、有料老人ホームの料金割引や無料見学ができるものです。
また、日本ヘルスケア投資法人が保有する物件へ新規入居する投資主に、5万円相当の家具を贈呈するというものもあります。
ほかにも、株式会社ニチイ学館が運営するCOCO塾ジュニアの入会金が無料になったり、ニチイライフの家事・育児・自費介護サービスが割引になったりします。
タカラレーベン不動産投資法人
タカラレーベン不動産投資法人の投資優待は、基準日時点において10口以上を保有している投資主を対象としています。
優待内容は全国のヤマダ電機グループの対象店舗で利用できる「お買い物優待券」であり、合計2500円相当(500円相当×5枚)を受け取ることができます。
これはヤマダ電機が、タカラレーベン不動産投資法人の投資主になっているからです。
ヤマダ電機は全国展開する家電量販店のため、使い勝手の良い優待制度だと言えます。
ただし、ヤマダ電機の店舗で販売している商品でも、優待券の対象から外れているものもあるため注意が必要です。
優待だけでなく将来性も見る
投資優待は、J-REITを購入する前にしっかりと確認しておきましょう。
優待の内容によっては、売却益や分配金とともに、大きな利益につながることもあります。
ただし、優待内容にばかり気を取られてしまってはいけません。
どれだけ投資優待が充実していても、投資として損失が発生してしまえば、収支がマイナスになるからです。
J-REITはあくまで金融商品・投資案件ですから、まずは投資で利益を出すことが重要です。
そのうえで、お得な優待を受けられる銘柄があれば、購入を検討してみましょう。